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第21回妙音講(平成28年4月16日)で上演された葛の葉会の瞽女唄が聴けます。

瞽女唄gozeuta

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第21回 妙音講 平成28年4月16日(土曜日)

唯敬寺 長岡瞽女の瞽女頭・山本ゴイの住まいである大工町(現、日赤町一丁目)の瞽女屋で瞽女本尊弁才天を祭る妙音講が開かれた。その儀式を「瞽女唄ネットワーク」が再現し、平成8年5月、唯敬寺(えいきょうじ)を会場にして50年ぶりに復活した。
 かつて瞽女屋で行われた妙音講は、唯敬寺住職が瞽女頭山本ゴイの先祖を祭る仏壇にお経を上げ、参集の瞽女一同がお参りした。そのあと住職が「瞽女御条目」を読み上げるので、かしこまって聞いた。瞽女御条目には、瞽女の元祖は嵯峨天皇の皇女相模宮姫だとする瞽女縁起や、瞽女の守るべき規約、掟などを書いた式目(条目)が書かれている。それが終わればお斎(とき)となる。お斎には幾番膳も出て、みな順次席に就いて頂いた。
 お斎が終わって一段落すると、今度は紋付を着た山本ゴイや重立(おもだち)の師匠たち四、五人が前に出て三味線を揃えて京唄(地唄)の長唄もの「桜づくし」と「行く春」の二曲を歌い、弁天様に奉納した。それが終れば、若い瞽女達を中心に自慢の瞽女唄を披露し、美声を競った。
 唯敬寺を会場にして復活した今日の妙音講では、「桜づくし」だけを奉納している。この曲は、江戸前期の地唄(上方唄・京唄)の作曲家、演奏家であり、長唄の創始者でもある佐山検校(〜1694)の元禄時代の作と言われている。妙音講が桜の満開の時期に行われるので、この曲が選ばれたようである。多彩多様な桜の名が表現されており、春の盛りを謳歌するめでたい唄である。

妙音講のわかりやすい説明はこちら

「第21回 妙音講」 瞽女唄一覧

演  目 ・ 解  説 出 演 者
京唄 桜づくし
 この妙音講では「桜づくし」のみを奉納しています。この曲は江戸前期の地唄(上方唄・京唄)の演奏家・作曲家で長唄の創始者として江戸で活躍した佐山検校(-1694)の元禄時代の作品です。妙音講が桜の花の咲く頃行われたので、この曲が演奏されたようです。桜づくめの文句で、多様多彩な桜の名前がたくさん出てくるめでたい唄です。
唄:横川恵子・金川真美子
京唄 桜づくし を聴く
19分03秒 mp3(17.4MB)
門付け唄 瞽女松坂
 長岡瞽女が夏場に中越地方を門付するときは「岩室くずし」を歌いましたが、冬場は雪が降り積もるから戸ごとに訪問する稼業は不可能でした。
 親しくしている家や所望のある家だけ訪れ、部屋に上げてもらい、新年の挨拶をした後、家の繁栄と幸運を祈って歌いました。この習俗を「春語り」と称しますが、正月2日に出始め、2月末まで続けられました。その時歌われた代表的な唄がこの「瞽女松坂」。瞽女独特の正月の目出度さをことほぐ唄です。
指導:横川恵子
瞽女松坂 を聴く
2分59秒 mp3(2.75MB)
祭文松坂/阿波の徳島十郎兵衛
 阿波の徳島十郎兵衛の一人娘おつるは、行方の分からぬ父母を尋ねて、巡礼姿で旅に出ます。摂津国玉造村にさしかかり、「巡礼報謝」と言って立ち寄れば、おゆみはわが子とも知らず、「報謝進上」と言ってそばに寄り、「どこのどなた」と聞けば、阿波に置いてきた9歳のおつる。ですが、山賊渡世の十郎兵衛では親子の名乗りができません。小判を与えて「早く帰りなさい」と言って追い返します。今回は後半三の段と四の段を語りました。物語の内容は近松半二の浄瑠璃「傾城阿波鳴門(けいせいあわのなると)」によっています。
唄:須藤鈴子
 三の段 を聴く
18分35秒 mp3(17.0MB)

唄:室橋光枝
 四の段 を聴く
21分18秒 mp3(19.5MB)
瞽女万歳 柱立て
 太夫と才蔵が連れ立ち、才蔵の言う駄洒落を太夫がたしなめ、おもしろおかしく当年の繁栄を祝うもの。江戸で、はやった三河万歳の系統をひいています。
 瞽女がよく歌ったのは「経文」と「柱立て」。「春は万歳、夏は神楽」といわれます。年の始め、「春語り」等に語って家の繁栄や商売繁昌を祈しました。今の漫才の原形です。
唄:横川恵子・金川真美子
柱立て を聴く
9分58秒 mp3(9.14MB)

 


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