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新潟県の民話がいっぱい!「乳飲(ちちの)む爺(じ)さ」

「乳飲(ちちの)む爺(じ)さ」 mukasi


乳飲(ちちの)む爺(じ)さ

太郎丸 長谷川モト

 昔あったそうな。若いあねさがおもてへ出たら、年よりのきったなげの爺さが、
 「乳が飲みてえ、乳が飲みてえ」
というて歩いているがだと。人はきったながってそっげの爺さに寄りつかんかったと。そのあねさは、
 「かわいそげに、乳が飲みてえというているが、おらこには、どうせ、いっぺえ乳があるがだすけ、飲ましてやるが」
というて、乳飲ましてやったと。爺さは乳を飲ましてもろうたお礼に包(つつ)みもんをくれたと。その包みをあけてみたら、金がいっぺえはいっていた。いちがさけた。


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