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新潟県の民話がいっぱい!「運定(うんさだ)めの話」

「運定(うんさだ)めの話」 mukasi


運定(うんさだ)めの話

太郎丸 長谷川モト

 昔あったそうな。こじぎがお宮様(みやさま)に泊ったと。夜中になって
 「どこどこの村におびや(産屋)が出来たがいごうねか」
という声がしたと。ほうしると、
 「今晩お客がとれたすけいがんね」
とお宮様がいいなさったと。ほうして、それからまただいぶめてから
 「いま来たどこだ」
という声がした。
 「ほうして、どっげの子だい」
とお宮様が聞くと、
 「男の子だ。いくついくつになると虻(あぶ)に命とられる」
と言うた。こじきは、これは不思議なことを聞いたもんだというて、そこの村へ行ってみたら、ほんに男の子が生まれていたと。その子が、でっかなって、倉(くら)たてるとって高いどこへ登っていたら、虻がとまった。それを叩(たた)こうと思ったら下に落ちて死んでしもうたと。神様は人に運をちゃんと決めるがっだと。いちがぽーんとさけた。


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