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新潟県の民話がいっぱい!「ねずみのこめつき」

「ねずみのこめつき」 mukasi


ねずみのこめつき

楢沢 高橋篤太郎

 とんと昔があったげろ。爺(じ)さは庭はいていたし、婆(ば)さは座敷(ざしき)はいていたと。ほうしると、どっかから豆が出て来たんだんが、爺さは煎って食うというし、婆さは種にしるというて、二人は、けんかになってしもうたと。そのうちに豆がころころところばって、穴の中ヘポトンとおってしもうたと。これは不思議なことがあればあるもんだと思うて、爺さもその豆について穴の中にはいっていつたと。そこへ入ってみると、ねずみがこめをついていて
 「鬼でも蛇(じゃ)でもおっかんねえ。にゃあにゃあの音がおっかねえ」
と唄うて、ストトン、ストトンとこめついているんだと。そこで爺さが
 「にゃあおん」
とねこのまねしると、ねずみはたまげて、すとすと逃げていってしもうたと。
ほうして、臼の中にあ銭(ぜに)がいっぺえ入っていたと。これで、いきがすぽーんときれた。


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