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冊子『瞽女 小林ハルの栞』掲載記事、「小林ハルさんのことば」です。

小林ハルさんのことば data


小林ハルさんのことば

『瞽女 小林ハルの栞』より


小林ハル百歳のほほえみ瞽女稼業の大半は、旅同りの門付けがら始まります。ハルさんの初旅は9歳でした。 同じ年頃の子よりちんまりとしたハルさんが、重い荷物を背負っての夏の盛り、時雨の日、雪の山道の旅は大変だったと思います。その上、ひ弱でしたので、手引きの女や仲間たちから足手纏いの厄介者として、随分と邪険に扱われたようです。
また、長じては、ハルさんの唄う瞽女唄は、余興で唄う雑歌(俗曲や民謡)などが人気を呼んだことへの妬みなどから、たびたび意地悪されたり、時には暴力を受けたりもしました。
現実に19歳の時、一緒に旅した仲間から手酷い仕打ちを受け、子どもを産むことの出来ない身体になってしまいました。そんな時でもハルさんは、「神様がその人を通じてオレに修行を授けてくださったのだ」と、一層稽古に励み、親方はじめ先輩や同僚に尽くしたといいます。これが所謂、ハルさんの言う「わるい人と歩けば修行」なのでしょうか。
翻って、親切な人や仲の良い人たちとの同行は、旅回りの不自由さも難儀さも忘れさせる楽しさから「いい人と歩けば祭り」と、素直に喜んだのでしょう。盲目という障がいのある不自由な身ながら、人を恨まず、人に尽くす信条のような言葉に何故か「人生哲学」の真髄を聞かされた様でした。


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