50人ほどのお客様の前、葛の葉会の皆さんは今年の春の瞽女唄公演の演目でもあったせいか、よく練れた祭文松坂「山荘太夫」を披露することができました。
今回の葛の葉会出演者は、室橋光枝・横川恵子・金川真美子です。
会場は、柏崎市若葉町の極楽寺です。
演 目 ・ 解 説 | 出 演 者 |
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門付唄「岩室」 門付唄は村の家々を一軒ずつまわり、自分たちが来たことを知ってもらうために唄う。「岩室」は長岡瞽女が中越地方をまわる時に唄う曲で、三味線の糸を弛めてザンコザンコと低い音で唄う。イヨーの掛け声が入るので「イヨ節」ともいう。 |
唄:横川恵子・金川真美子 岩室 を聴く 1分30秒 mp3(1.38MB) |
瞽女松坂 「松坂」は越後で広く唄われている祝い唄。瞽女独特の文句と節回しで唄う。門付唄として唄ったが、瞽女宿で真っ先に唄うのが習わしであった。 |
唄:室橋光枝 瞽女松坂 を聴く 3分23秒 mp3(3.11MB) |
祭文松坂「山荘太夫」船別れの段 その1 山椒太夫は説教節の曲名。安寿と厨子王丸の哀話として有名。 二そうの船に分けて乗せられた母が、売られた身であることを知って、子供と最後の別れをしたいと人買いに頼み込む場面を唄う。 |
唄:金川真美子 船別れの段 1 を聴く 13分11秒 mp3(12.0MB) |
祭文松坂「山荘太夫」今回演奏の特徴 曲の途中で語りかけがありますが、調査の範囲では、長岡瞽女でこの趣向は認められず、高田瞽女にわずかに散見できるものであることを付記しておきます。新しい試みとして「いいものだなあ」とお感じになられた方も多いのではないでしょうか。 |
解説:渡辺みどり 唄の解説 を聴く 59秒 mp3(0.9MB) |
祭文松坂「山荘太夫」船別れの段 その2 船上で二人の子供に売られた身であることを明かし、涙ながらに子供をさとし、お守り袋と岩城家の系図を渡して別れを告げる場面を唄う。 |
唄:横川恵子 船別れの段 2 を聴く 16分57秒 mp3(15.5MB) |
祭文松坂「山荘太夫」船別れの段 その3 乳母が船から身を投じて大蛇になって山岡をこらしめ、仇を討つ場面を唄う。 瞽女唄ならではの聞かせどころ。 |
唄:室橋光枝 船別れの段 3 を聴く 14分03秒 mp3(12.8MB) |
民謡「長岡甚句」 長岡まつり前夜祭で大勢の市民が繰り出して踊るので有名。由緒ある名甚句で、地域の小さな祭りでも盛んに歌われ、踊られている。 |
唄:金川真美子 長岡甚句 を聴く 3分02秒 mp3(2.79MB) |
発ち唄「鴨緑江節」 鴨緑江は朝鮮と中国東北部の境界を流れる川。鴨緑江で働く筏(いかだ)師が歌っていたのがこの唄。日本では大正半ばから昭和初めにかけて大流行した民謡。 |
唄:横川恵子 鴨緑江節 を聴く 4分24秒 mp3(4.05MB) |