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第13回春の瞽女唄公演(平成25年4月21日)で上演された葛の葉会の瞽女唄が聴けます。

瞽女唄gozeuta

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春の瞽女唄公演は、無形文化財小林ハルの瞽女唄を継承した竹下玲子に学んだ「越後瞽女唄・葛の葉会」の春秋年2回の定期公演の春の部です。
ここで紹介する瞽女唄は、平成25年4月21日に長岡の定宿、アトリウム長岡で開催され、「越後瞽女唄・葛の葉会」のメンバーのうち、3名が出演し、祭文松坂「山荘太夫」船別れの段を三人交替で熱唱しました。
瞽女さんの本領は段もの、口説きで、他に流行り歌、民謡などがたくさんあり、その間に常盤津、清本、新内という語り物、さらに長唄、端唄という歌い物の多様なジャンルがあり、瞽女さんたちは皆知っていました。今回お届けする「ねずみ口説」は、詞章は刈羽瞽女伊平タケ口演のものによる葛の葉会では初めての演目です。
この会の出演者は、室橋光枝・横川恵子・金川真美子です。

「第13回 春の瞽女唄公演」 瞽女唄一覧

演  目 ・ 解  説 出 演 者
口説「正月祝い口説」
「春の祝い口説」ともいわれる。新しい年を迎え、めでたい言葉を数え唄にして並べたて、その年が豊年満作でありますようにと願い、また商売繁昌と家の繁栄を祈って歌う祝い唄。
唄:室橋光枝
正月祝い口説 を聴く
5分04秒 mp3(4.64MB)
祭文松坂「山荘太夫」船別れの段
 山荘太夫は説経節の曲名。五説経の一つ。安寿と厨子王丸の哀話として有名。陸奥の領主、岩城判官正氏は部下の陰謀によって筑紫に流される。母が2人の子供と下女を連れて、父を尋ねて旅に出る。越後の直江の浦にたどりついたとき、山岡太夫という人買いが来て、言葉巧みにだまして母と下女は佐渡へ、安寿と厨子王は丹後由良の長者山荘太夫に売り渡される。
 今回は、その親子の船別れの哀れさを歌ってもらう。物語の詞章は高田瞽女杉本キクエさん口演のもの。節は長岡瞽女の段物。内容は瞽女独自の展開をみせる。2艘の船に分けて乗せられた母が、売られた身であることを知って、子供と最後の別れをしたいと人買いに頼みこむくだりを金川さん、船上で2人の子供に売られた身であることを明かし、涙ながらに子供をさとし、お守り袋と岩城家の系図を渡して別れを告げるくだりを横川さん、乳母が船から身を投じて大蛇になって山岡をこらしめ、仇を討つくだりを室橋さんが歌う。
 なお、曲の途中で語りかけがありますが、調査の範囲では、長岡瞽女でこの趣向は認められず、高田瞽女にわずかに散見できるものであることを付記しておきます。新しい試みとして「いいものだなあ」とお感じになられた方も多いのではないでしょうか。
唄:金川真美子
船別れの段その1 を聴く
13分15秒 mp3(12.1MB)

唄:横川恵子
船別れの段その2 を聴く
17分28秒 mp3(16.0MB)

唄:室橋光枝
船別れの段その3 を聴く
11分59秒 mp3(10.9MB)
口説「ねずみ口説」
 瞽女の語りはみな語り節であるが、特に「口説」といわれるジャンルは口説性が濃厚である。くどくどと繰り返し述べることを口説きというが、それが高じると愚痴になる。ねずみ口説はねずみの身ではどうにもならないことを愚痴る。哀れはかなきねずみには二度と生まれまいと固く心に決める。詞章は刈羽瞽女伊平タケ口演のものによる。ねずみの身になってみてはいかがでしょうか。
唄:金川真美子
ねずみ口説 を聴く
7分57秒 mp3(7.29MB)
民謡「鹿児島おはら節」
  花は霧島 たばこは国分
    燃えてあがるは、オハラハー 桜島
鹿児島民謡。この唄は、元来日向の安久部落(宮崎県都城市)から来て、それが伊敷原良に根をおろしてヤッサ節といわれた。大正時代になって、鹿児島の一六という芸妓が歌ったので、一六節ともいわれ、その一門の新橋喜代三がこの歌を鹿児島小原節と改題して昭和9年にポリドールからデビューしたのが大ヒットとなり、全国に流行した。瞽女も盛んに歌った。
唄:横川恵子
鹿児島おはら節 を聴く
1分45秒 mp3(1.61MB)

 


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